【レポート】AWS Summit Tokyo 2017: [NEXCOシステムズ] 日本の高速道路を IT で支える会社がクラウド利用に踏み切る時 #AWSSummit
『AWS Summit Tokyo 2017』が2017年5月30日(火)〜6月2日(金)、グランドプリンスホテル新高輪 品川プリンスホテル アネックスタワーで開催されています。
当エントリでは、Day2 導入事例トラック 2のセッション、「[NEXCOシステムズ] 日本の高速道路を IT で支える会社がクラウド利用に踏み切る時」をレポートしたいと思います。
セッション概要
当セッションの登壇者及び概要は以下の通りです。
セッションレポート
以下、セッションのレポートです。
はじめに
- パブリックセクタで導入に壁。その事例として。
- NEXCOシステムズ
- NEXCO西日本、NEXCO中日本、NEXCO東日本の3会社の共通子会社
- 料金センタの会社が母体
- NEXCO関連会社80社
システム
- 各種システム(スライドでは12個)
- ETC, SA-PA
- 業務系
- 事務系
- 今回紹介は下記
- パトレコ(交通巡回システム)
- 紙でやっていたのをペーパーレス化、スマホで操作
- AWSで稼働
- N-Ship
進め方
- 業務サービスをASPからSAASへしていた
- 80社に展開することが必要。オンプレでは困難
- 高速道路でサービスが必要
- モバイル化とクラウド化を進めた
- イメージ良くなかった 2012頃
- 若手の技術者中心に勉強を開始
- 研究開発をやっていく文化がなかった←仕事は親会社から降ってくる
- Androidの種類の多さ →iPad, iPhoneに絞ってやることに
AWS
- 市場評価:ガートナーを参考に。AWSはクラウドリーダー
- #ペプシ(2位)が存在していない
- 価格引き下げを21回もしていた/現在は61回に達している
- シェア
- 米国政府、CIA, NASAなどの導入実績
- パートナーの多さ
- 従量課金:スモールスタートでできる、継続値下げ、コスト最適化アドバイス
- コンピュート能力、サービスの充実(ツール)、セキュリティ
リスクへの対応
- リスク
- 事業継続
- コンプライアンス
- 予算
- セキュリティ
- リスク検討
- サービス撤退
- 損害補償
- 規約の変更
- パトリオット法(米国政府により差し押さえの可能性)
- 準拠法(日本国法と日本の裁判所を管轄裁判所に)
- BYOL
- 為替変動(今は円建て可能)
- 内部不正(第3者認証で対応)
- 外部攻撃(別途説明)
- 情報セキュリティ対策
- アカウント管理(パスワードポリシー)
- アクセス制御(多要素認証の導入など)
- 暗号化(通信、保管、鍵の管理)
- データを破損させない
- バックアップ、ロールバック、アーカイブ
- サービスを停止させない
- 外部攻撃(モニタリング)、冗長構成
パートナー、AWSの支援
- AWS(パブリックセクター部門ができた)
クラウドの効果と課題
- パトレコ
- スピード導入、コスト削減、セキュリティ
- N-Ship
- グループ会社への展開
- 65%コストオフ
- 最近では2ヶ月でサービスイン
要望
- 開発ライセンスが利用できること
- パートナーの質、レベル向上
- ドキュメントの日本語化(英語だった。本社に訴えて対応。本年度中に日本語化)
今後の計画
- パトロールカー
- 情報収集、AIで変状解析、
- ウェアラブル
- 点検業務、橋梁、フリーハンドでカメラ
最後に
- キャリア採用
感想
パブリックセクターがクラウド導入するにあたって、AWSを選んだポイントが、当初あった懸念と合わせて紹介されていました。特にリスク要因について丁寧に紹介されていたのが印象的です。やはり公共部門では特に重視されるようです。皆が利用する高速道路がAWSに支えられて運用されているんですね。